国借金はどうなっているの!?



国借金とは何?

一度公債がある年度に発行されると、5年なり10年なりの償還時まで毎年利子を払いつづけなければなりません。

そして最終的には償還時に借りた元本をそっくり返済する必要があります。
そこで、一般にはこの元本返済のために、国際整理基金特別会計にあらかじめ減債資金を積み立てておかなければなりません。

国債費とは、利子を含めた元利払いのための費用のことです。
ここで注目すべきことは、この国債費が歳出予算全体の21.7%と日本の歳出予算の中で最も多く占めている点です。

これはこれまでの毎年の借金の後始末のことを意味しています。
国民が最も重要と考える社会保障関係費を上回る規模になってしまったところに、日本財政にみられる借金体質の深刻さがあるといえるでしょう。

この日本の借金依存の体質を改めようとする財政再建あるいは財政構造改革が、現在の大きな政策課題となっているのです。

現在の国借金の状況

2008年2月25日に、財務省は、「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高」というタイトルで、国の借金と債務保証残高を発表しました。

国の借金は、最終的には、結局のところ国民の税負担分から返済されることになるのです。
なので、私たち一人一人の国民の立場でもぜひ注目したいテーマです。

その時の発表内容のポイントは以下の通りです。
1.2007年12月末時点における国の借金…838兆0050億円。
2.直前四半期(2007年9月末時点)比増減…4兆3068億円。
3.借金の内訳:国債678兆6416億円、借入金57兆366億円、政府短期証券102兆3269億円。
4.国民一人当たりになおすと、656万円。

このように、直前四半期に比べ、わずか3ヶ月で4兆円以上も借金が増加してしまっています。
なぜ、急激にこんなにも国の借金が増えてしまったのでしょうか?

その最も大きな原因は、普通国債の増加額が3兆9千億円にものぼったことです。
国借金の平均金利を、10年もの国債の水準=約1.5%と同じと仮定すると、国債の利払いだけでも、838兆円×0.015=12.57兆円/年もの負担が生じるのです!
つまり、「毎月、1兆円ずつ、金利を支払わなければいけない!」という状態なのです。
金利だけでも普通の国民には理解しがたい、むしろ想像しがたい金額になっていますよね。

この1兆円の利息を一日に換算すると、約300億円が利息で消えていきます。
1秒に換算すると、なんと!1秒で約34万円が国の利息で消えてなくなってしまうのです。
300億円といえば、例えば東証一部に上場している企業で、これくらいの年商の会社があっても、ぜんぜんおかしくないです。

財務省をはじめ、日本が金利を上げたがらない本当の理由は、案外こんなところにあるのかもしれません。 ちなみに、米国債のように、3%から4%程度の金利で利払いを考えたら、もっと恐ろしいことになります。
利払いが今の2倍以上になったら、国の財政がさらに厳しくなることが見えています。
そうです。「金利を上げられない原因」が、意外なところにあるように思えてきたのではないでしょうか?

日本国の借金がこれからどうなるのか、嫌でも注目していかざるを得ないです。